分かっていたよ、分かっているよ。
随分頑張っていたことは分かっていたよ。
『帰りたい…』とは呟いても、神戸に来てから涙を見せる事は一度も無かったね。写真を見ては、外を眺めては、しょんぼりポロポロして、励まされるのは母の私の方だった。
おそらく、一番難しい年頃。中途半端に大人なふりして、心の中は潔癖で、残酷で、純粋な部分を持っているのが、”少女”と言われるこの時期の女の子達。
田舎の学校とのギャップ。”グループ”という集団の頑なさ。言葉のニュアンスの違い。
親には自分の弱さやカッコ悪さは見せたくないはずなのに、”我慢のコップ”から自信やプライドが溢れ流れて、一人で立っているのが辛かったんだね。
子供と自分は同じではない。逃げるのが嫌いで、前しか向かない(向けない)自分と同じに考えたら、やっぱりいけない。子供も一人格があるし、私と性格が全く違うのも分かっていたし。
それでもとことんまで我慢して、自分で消化しようとしてたんだね。
人間関係のツマズキは、人生の良い勉強ではある。過ぎてしまえば、そんなこともあったなぁと、ほろ苦い思い出として記憶に留まる程度なのかもしれない。
しかしながら子供の世界は狭い。。。外には沢山の世界も考えもあるんだと言っても、学校での仔細な事が、自分の全世界での重要な出来事。
前にすすむ、後ろにさがる。我慢する、我慢しない。戦う、戦わない。
色んな選択肢があるけれど、でも選ぶのは自分。決めるのも自分。このままでいいなら、それもよし。。。
でも、あなたの笑顔の無い時は私も笑えない、涙が出るときは一緒に心で泣いてるよ。いつでも抱きしめて、いつでも聞いてあげる。
難しい年頃の転校は辛いししんどかったね。 「これも運命だから」。。。なんてドライな母なんでしょう。
受け入れて、慣れた頃に起きた事は、張り詰めていた糸を切るには充分すぎたのかも。
懐かしむのはいいけれど、戻る事は出来ないから、前を向いていてほしいと思うのは難しいのかな。。。
良い事も、きっとこれから沢山あるからね。
一人じゃないよ、あなたを思う人は、きっとココにもいるはずだから。
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