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2007年5月17日 (木)

小さな古本屋で

職場のビルの三階に、大きな古本屋があります。広くて大雑把に陳列されていて、綺麗とはいえない環境。目ぼしい本を探すのが大変で、二回ほどしか足を踏み入れたことがない。

二階にも、小さな古本屋がありました。画材やフレームのお店が大きく巾を取り、つい最近までその古本屋の存在に気がつかなかったのです。

店の外に、105円均一や175円均一の文庫が並んでいて、お昼休みにちょこっと覗くのにちょうど良い。

通勤での読書タイム用に、お手軽に読めそうなものを二冊。

花村萬月の『重金属青年団』と、伊集院 静の『白秋』

『重金属~』は、バイク乗りには堪らないであろう、スピードとテクニックとメカの専門知識がこれでもか!というほど描写されていて、私にはお腹いっぱい。バイオレンスはさすが花村氏、背筋が寒くなるほどの現実味があって、日常からかけ離れたアンダーグラウンドの世界。

歪んだ愛情で育ったり、家族の温かみを知らない、”欠けた”部分を持つ彼らが、友達という関係より、家族のような不思議なまとまりになっていく。個々の個性は強烈で、他人とあいまみえない人たちが、自分の欠けた部分を仲間によって埋められていく。。。読んだ後に暗い気分にならずに、珍しくハッピーエンド?に終ってホッとしました。

伊集院氏の『乳房』は本屋で立ち読みで読破した記憶があります。確か、若き日の夏目雅子を主人公にした短編があったはず。見つけたら、これも読み返してみたい一冊です。

『白秋』は二日間の通勤の行き帰りで読み切りました。最後はおそらく尊敬する華道家元の、かつての恋の行く末と同じになるのでは、と思っていたらやはり。。。一気に引き込まれました。嫉妬の恋情に自分を見失い破滅していく、”志津”の内側からの描写が淡いなーと思ったら、それは最後の爆発に向けて、だったのね。

《あとがき》にある 「人と人が出逢うことは怖いくらい偶然が重なるもんですね」

本当に。そのとおり。。。

                                                      

昨日の帰りの地下鉄で、ラッキーなことに座れたら、読み耽って終点まで行ってしまいました。酔っ払って半分居眠りして乗り過ごしたのは一回。起きてて乗り過ごしたのは、これで三回目です。。。あっ!と気が付くと降りる駅を過ぎている…

立ってれば大丈夫なんだけどな。

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