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2013年8月

2013年8月25日 (日)

ありがとう

二年前の夏に父が亡くなり、広い田舎の戸建て住宅に一人で暮らしていた母が、仙台の老人向けマンションへ今月末に引っ越すことになりました。

築38年の二階建て。

水廻りはリフォーム済みとはいえ、家全体が古くなり、庭の手入れも家庭菜園も、全ての管理が老いた母一人では体力の限界となってきました。

父の法要で昨年帰省した時も、相変わらず家中ピカピカ。

いい加減手を抜いて楽に暮らして良いんだと言っても、自分の気が済まないし今まで庭も畑も綺麗にしてたお父さんに申し訳が立たないと、自分で自分を追い込んで、私や妹に八つ当たりもされました

不便な田舎で一人暮らしを続けるよりも、便利な都会暮らしを老後はしたいとの母の希望もあり、妹がマンションを探してくれ、無事入居が決まりました。

その間、父の実家の土地の処分や、今現在母が住んでいる実家の売却など、紆余曲折があり、今に至ります。

あの広くて古い家に一人ぽつんと暮らす母を思えば、私も胸が痛みました。

遠く離れた私も、何度眠れぬ夜があったことでしょう。。。

しかし、母も事務手続きなど妹に手伝ってもらいながらも、ここまで良く頑張りました!

40年近く住んだ家にもご近所との繋がりにも、愛着がありすぎて後ろ髪を引かれる思いもあるけれど、田舎とはいえ物騒になってきたし、自然災害も怖いし、父の名代での冠婚葬祭の煩雑さなどに体力も気力も萎えてきて、仙台の娘の近くで便利なマンション暮らしが出来ることを、母は一日も早くと願っていたのです。

お盆は、私も夏季休暇を取り、家族三人で実家へ最後の帰省をしました。

額縁や飾り物なども外されて、家の中は閑散とした感じ。

思い出に、記憶に残しておきたい家の様子を撮ってきました。

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廊下の照明は、チューリップ。点けると赤い照明が和風の家に妖しく灯っていたっけ

家の新築時に、玄関と廊下と二階の照明は、父が当時小学生だった娘たちの希望を聞いてくれ、カタログから選ばせてくれたのです。

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母自慢の欅の茶箪笥。我が家唯一の高級家具

残念ながら、これはマンションへ持って行けないので、来月入居が決まった方にそのまま使用してもらうことになりました。。。

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元は、白い壁に赤い屋根でしたが、肌色の壁に紺色の屋根に塗り替えたようです。壁は職人さんに頼んだけど、屋根は父母二人で塗ったと聞いたような気がする。。。父がかなり器用な人だったのと、母がガッツの人なので、たぶん本当に屋根はDIYだと思う

11歳から18歳まで住んだ家。

一人暮らしをし、結婚しても、帰る場所がここでした。

今は色んな思い出が胸に温かくしまってあるので、実家は無くなるけど心残りはありません。

あとは、無事に母の引っ越しが終わり、新しい生活が始まるのを祈るだけです。

ふるさとに感謝。

長い間、家族を護ってくれた家に感謝。

本当に、本当に、ありがとう。









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